まだ富山にいる。

そろそろ2003年が終わるんだな。二千三円の三円でさえ愛しく感じた貧乏の前半六ヶ月は長かったが、あとは三円のように軽く早かった。アメリカの記憶はどこへやら。ちょうど一年前帰国直前に大陸縦横断したことを写真を片手に思い出しながら気持ちよく酒を飲んでいたら、記憶の中の俺は右ハンドルの車を左側通行で運転していて彼女は左側のシートに座っていた。多分来年にはメスだった飼い犬が雄になっていて、ハウンドドッグがチワワに。ルームメイトだったブルガリア人はインド人に変わっている。思い出なんてそんなのかもしれない。今だって、昨日ことさえ思い出すのが難しい。