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前に書いた“二十歳の女の子達”がまた遊びにきた。俺も午前中は休みだったので彼女たちと職場の仲間とルームメイトとマクドナルドで働く男とその彼女と、皆で山へ滑りに出た。前の晩に吹雪いたおかげでいい雪の上を滑ることができた。頂上に行って写真を撮って、パウダースノーの急斜面の走って、転んで、ぶっ飛んで、埋もれて、回って、飛んで…。置いていかれた彼女は泣いて、コース外を走った彼はパトロールにつまかまって、はしゃぎすぎた俺は両腿が攣って。天気も良く、二十代前半から後半まで、楽しそうだった。汗だくで、痣だらけ。ツユダク。

夜、コタツ居酒屋でビールとチューハイ。俺は仕事が終わってから参加したのもあってほとんど酔わなかった。帰りに星を眺める余裕すらあった。それとも酔ったから星を見たのか。氷の上を歩けず何度も転んでびしょびしょになっていたやつがいた。酔っ払いをおんぶ。泣き虫にだっこ。泣きながら帰りたくないと言う子がいたので、何人かで職場の裏にある倉庫に忍び込んでダンボールを敷いて毛布やジャケットを暖にして寝た。二十歳前に何度か駅で野宿したことを思い出した。砂浜で寝たことも。公園のベンチで座って寝ようとしたら男が寄り添ってきたことも。やっと俺にも少し酔いがまわってきた。この寒さを忘れるなよと、泣いていた子に言おうとしたら皆鼾をかいて寝ていた。寒そうに丸くなって。誰かが職場から延長コードとセラミックヒーターを持ってきてくれていた。多分俺が最後に寝た。いい気分で。

6時頃に俺以外のやつらが倉庫を出た。よろよろになって歩いていたのを見た。俺は7時ちょうどに携帯のアラームで目覚めて、社員食堂で牛乳と味噌汁をすすった。指に歯磨き粉を塗って舌と歯を洗って、氷より冷たい水で顔を洗って、7時半には職場でパソコンの電源を入れていた。ラジカセの電源を入れて。掃除機と延長コード。ホウキとチリトリ。ニューモーニング。いい朝だ、全部俺にまかせろ。ってね。